【フジトミ】日経平均小幅続落か 円安基調の一服を嫌気
先週末の米国株式市場は堅調推移。S&P500種株価指数は前日比0.32%高の2372.60で取引を終え、NYダウは44.79ドル(0.21%)上げて20902.98ドルで取引を終了した。注目された米2月雇用統計は雇用者数の伸びが市場の予想を大きく上回り、失業率は予想通りで前月から低下となった。平均時給の伸びが前月比が市場の予想を下回ったものの、前年同月比では伸びが加速となった。賃金の上昇が市場予想を下回ったことなどから債券が小幅に戻した他、金融セクターの上値が圧迫された。S&P500種の業種別11指数では公益や電気通信サービスセクターが堅調に推移し、原油相場の下落でエネルギーセクターは値下がりした。
2月の米雇用統計で雇用者数の伸びが市場予想を大きく上回ったことから、14~15日のFOMCでFRBが利上げに動く可能性は更に高まったが、10日のNY為替市場は円買い・ドル売りが目先材料出尽くし感からか優勢となった。
NYMEXのWTI先物4月限は前日比79セント(1.60%)安い1バレル=48.49ドルで取引を終了。供給過剰懸念が再燃する中で売りが先行し、5日続落となった。
今週は重要イベントが盛り沢山となり積極的な取引も見送られそうだ。また、国内では新規株式公開が相次ぐ予定だ。15日には東証マザーズ市場にファイズが上場し、16日はうるるが、17日にはジャパンエレベーターサービスホールディングスが上場する。16日にはほぼ日がジャスダック市場に上場する。
本日の日経平均は、小幅に反落か。円安基調の一服感からか利益確定売りが優勢と想定される。
【買い材料】
・トランプ政権の「大成長路線」での恩恵期待
・トランプ大統領の政策期待
・米国株式市場-小幅続伸 おおむね強い米2月雇用統計を好感
・NYダウ上昇(20902.98、+ 44.79)
・ナスダック上昇(5861.73、+ 22.92)
・米2月非農業部門雇用者数 +23.5万人〔予想 +19.0万人〕(前回発表値 +22.7万人)
・恐怖指数VIXは11.66、前日比低下
・中国自動車販売、2月は前年比+22.4% 小型車減税縮小でも堅調
・サウジアラビア国王来日で経済協力強化へ
【売り材料】
・米2月平均時給(前月比)+0.2%〔予想 +0.3%〕(前回発表値 +0.1%)
・NY原油先物-続落 週を通じ下落継続、掘削リグ増8週連続(48.49、-0.79)
・NY為替-米利上げ織り込みは高水準維持もドル頭打ち
・CME225先物は大阪取引所比で下落(19445、-25)
・米当局、ビットコインETFを認可せず ビットコイン急落
・欧州の政治情勢への懸念
・フランス大統領選挙への不透明感
・EU国政選挙への先行き不透明感
・北朝鮮地政学リスク
・ギリシャ、債務危機再燃
【その他注目点】
・米国は12日から夏時間に移行済み
・欧州株式市場-まちまち 欧利上げ議論が銀行株上昇に寄与
・米債券市場-反発 雇用統計は堅調も調整の買い優勢
・NY金先物-続落 米利上げ観測やドル高が押し下げ要因
・米2月失業率 4.7%〔予想 4.7%〕(前回発表値 4.8%)
・米予算教書を3月16日に公表-米ホワイトハウス
・米短期金利先物、年内3度の利上げ予想維持 雇用統計受け
・〔ロイター調査〕プライマリーディーラー、全社が来週の利上げ予想
・米政府、NAFTA再交渉協議を向こう3カ月に開始へ=商務長
・辞任拒否のNY連邦検事、トランプ政権が解任
・米旅行業界、17年は入国制限の大統領令やドル高の逆風に直面の見通し
・米石油掘削リグ稼働数、8週連続で増加=ベーカー・ヒューズ
・東芝、東芝テック株売却へ
・アジアでカジノが相次ぎ開業
・政府、民泊新法案を閣議決定
《スケジュール》
08:50 2月企業物価指数
08:50 1月機械受注
13:30 1月第三次産業活動指数
16:00 トルコ・経常収支(1月)
17:30 ビスコ・イタリア中銀総裁、講演
20:00 リーカネン・フィンランド中銀総裁、講演
21:45 ラウテンシュレーガー欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
22:30 ドラギECB総裁、講演
23:00 2月米労働市場情勢指数(LMCI)
場況はTwitterをご参考にしていただければ幸いです。https://twitter.com/fujitomi_8740